橙
タンジェロ+オレンジ+ミント+クリーム
初めてシーシャを吸うお客さんにどのフレーバーを提供すべきか。
これはシーシャ屋さんをされたことのある方であれば誰しも一度は悩んだテーマかもしれません。僕の中での一つの答えとしてはその人が一番好きな果物を聞いて、その果物のフレーバーを提供することですね。
しかしこの考え方にも落とし穴があるかなと最近考え始めました。というのも果物の香りを再現したフレーバーの中でもその果物の味そのままの香りにならないフレーバーがあるからです。
代表的なものを挙げるならまず間違いなくダブルアップルでしょうか。
リンゴが好きだからダブルアップルを吸ってみても、イマイチぴんと来ない可能性があります。
それもそのはず、ダブルアップルの香料に純粋なリンゴ果汁が使われていることは稀でほとんどのダブルアップルはリコリスやアニスの薬草めいた香りづけがされているのですから…。
そんな難しい悩みですが、実は僕の中で必勝法というか、「このフレーバーを使えば初めての人でもまず間違いなくシーシャを楽しんでもらえるだろう」という“トッテオキ”があります。
それは「オレンジ系のフレーバーを使う」ことですね。理由としてまずオレンジ系のフレーバーはどれも香りの再現度が高く食べた時の味に一番近いと思われるからです。
またどのフレーバーとミックスしても基本他の香りを邪魔することなく仕事をしてくれるので、そういう意味でもシーシャ屋さんにとって大変便利なフレーバー類ですね。
今度紹介する、“ゼスティー”と呼ばれるアメリカのフレーバーミックスがあるのですが、この中にも柑橘系のフレーバーが含まれています。それくらいミックスに溶け込みやすいフレーバーなのですね。
今回のミックスはそんなオレンジにフマリ社のタンジェロとクリームを使用し橙色をイメージして作ってみました。
タンジェロは日本では馴染みのない果物かもしれませんが海外ではジュース等に使用される果物です。オレンジよりも酸味が落ち着いており優しい甘みを伴うフレーバーですね。
日本のお客さんに味を説明する時はポンジュースと説明するシーシャ屋さんもいます。オレンジとクリームは別々で書いてはいますがオレンジクリームというあらかじめメーカーがミックスしてくれたフレーバーもあるのでそちらを使用した方がもっと手軽に今ミックスを作ることが出来るでしょう。
クリームを使用する理由としてはオレンジの酸味を抑え甘みを強調するためです。初めてシーシャを吸う人に一番感じて欲しいと僕個人が考えていることはシーシャの、紙巻き煙草とは異なる優しい甘い煙なので、変な酸味が出ないように酸味をコントロールしてみましょう。
タンジェロに代表されるフマリ社のフレーバーは葉っぱの質が柔らかく、初めてシーシャを吸う方にも親しみやすい味わいが多いので、家でシーシャを作られる方にも大いにお勧めできるメーカーです。慣れてきたらタンジェロを同メーカーのマンダリンゼストに変えてみてもいいかもしれませんね。タンジェロに比べてもう少し落ち着いた大人な柑橘系の味わいがします。